宇佐市役所に集まった米ジョージア大と九州大の学生や教員ら=2024年5月20日午後4時23分、大分県宇佐市、貞松慎二郎撮影

 米国南部のジョージア州にあるジョージア大学で主に農学を専攻している学生と、九州大学農学部の学生が19~20日、大分県宇佐市を訪れ、農業の現状を学び、地域住民と交流した。農村民泊も体験し、学生たちは心のこもったもてなしを受けながら、友情を深めた。

 両大学の相互教育プログラムの一環で、ジョージア大は12人、九州大からは4人の学生が2日間を通して参加。宇佐市は世界農業遺産の認定地域で、市の元地域おこし協力隊員の日高知子さんが九州大職員時代に同プログラムに関わっていた縁もあり、同市としては初めて受け入れた。

 学生たちは、「おおいた和牛」を生産している浦田牧場を見学したり、農事組合法人「農守さざれ」の取り組みを学んだりした。西馬城(にしまき)小学校での交流会では、市内で継承されている院内童龍太鼓を鑑賞後、演奏を体験した。

 市役所での発表会で、ジョージア大の学生たちは「牛の肉質が良くなるように長い期間育て、量よりも質の方を大事にしていることが分かった」「次に宇佐へ来る時は『ただいま』と言う」などと感想を述べた。九州大4年の岡田直樹さん(21)は「宇佐市がUSAというスペルだけじゃなく、このような国際事業でも有名になることを期待したい」と語った。(貞松慎二郎)

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