スイス・ジュネーブで2025年1月28日、世界保健機関(WHO)の外観=ロイター

 世界保健機関(WHO)の年次総会が19日、本部のあるスイス・ジュネーブで開幕した。新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)の教訓から、ワクチンや薬の公平な分配などを目指す「パンデミック条約」を採択する予定。脱退を表明した米国の資金拠出停止を受け、予算確保も主な焦点になる。

 トランプ米政権は1月、WHOからの脱退を表明し、資金の拠出も停止した。総会の代表団のリストに米国は含まれておらず、欠席する可能性が高い。

 最大の拠出国だった米国の資金停止の影響で、WHOは深刻な資金難に陥っている。総会では、2026年と27年の2年間の予算案を当初の53億ドル(約7700億円)から約2割減の約43億ドルとする案のほか、同時期の加盟国の負担額を20%増やすことも検討する。

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