米ニュージャージー州のニューアーク空港で2024年7月19日、エラー画面が表示されたモニターの前で待機するユナイテッド航空の従業員=ロイター

 米マイクロソフト(MS)の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ(Windows)」を載せたコンピューターが世界で相次ぎ異常停止した問題は、システム障害としては「過去最大級」とも評される。影響を受けた企業の損害は巨額となりそうだ。

 米保険会社パラメトリックスは24日、米フォーチュン誌が選ぶ大企業500社(MSを除く)を対象にした調査を公表。障害による直接的な損害が54億ドル(約8200億円)にのぼると試算した。

 最も金額が大きいのが医療業界で、金融、航空と続く。1社あたりの損害額は航空業界が最も大きく、約1億4300万ドルと試算した。

 パラメトリックスのジョナサン・ハッツォー最高経営責任者(CEO)はロイター通信に対し、世界全体の被害額は150億ドル(約2.3兆円)前後にのぼり、15億~30億ドルが保険でカバーされる可能性があると指摘。「我々がサイバー保険で見てきたなかで最大の出来事だ」と述べた。

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