Smiley face
写真・図版
XRISMで観測した結果などをもとに描いたセイファート銀河NGC4151の想像図=JAXA提供

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日、X線天文衛星「XRISM(クリズム)」の初期の観測成果を公表した。星の一生の最期「超新星爆発」でできた鉄の温度が約100億度に達していることを明らかにした。

 XRISMは2023年9月に打ち上げられ、上空約550キロの軌道を周回しながら天体を観測している。

 天体からの光の波長を高精度で分光観測する望遠鏡を搭載。宇宙空間にある高温ガスなどから出るX線を捉え、宇宙の構造の解明につながる発見をめざす。

 これまでにブラックホールや銀河団など40天体を観測し、このうち二つの成果が発表された。

 一つ目は、地球から約16万光年の距離にある大マゼラン雲の天体で、約3千年前に超新星爆発が起きた「超新星残骸N132D」の観測だ。

 X線の波長の幅から、超新星爆発のときにつくられた鉄のイオンが、約100億度に達していることがわかった。

 これまでも鉄が超高温になる…

共有