惜別 海洋堂創業者の宮脇修さん
破天荒な悪ガキ少年。そんな表現がよく似合った。
創業のエピソードがまず型破りだ。
マグロ漁船の乗組員や土佐の一本釣り漁師など30数種の職を転々とした後、長男・修一さん(68、現顧問)の小学校入学を機に「定職を」と思い立ち、1本の木刀に運命を託す。うどん屋か、模型屋か。倒れた木刀は模型屋を示し、1964年に1坪半の模型屋「海洋堂」を設立した。
「行き当たりばったりやったけど、いつも日本一になることを考えてきた」
海洋堂はやがてフィギュアメーカーへ転身し、99年のお菓子「チョコエッグ」のおまけで一世を風靡(ふうび)し、食玩ブームを巻き起こした。
「80歳は夢みる小僧」
小さな街の模型屋は、現代美…