最近、足が痛くて腰がしびれる。靴が合わないせいでは? そう思った50歳代の女性が、岩手県奥州市の靴屋さんを訪ねた。店主は「マスターシューフィッター」の称号を持つ、全国でも数少ない靴と足の専門家。特注のインソール(中敷き)の製作過程を見せてもらいながら、提唱する「足育」「足守」について聴いた。
「ドイツでは、ひざや肩が痛ければ、まず靴屋に行くんです」。JR水沢駅前の商店街にある「かんのシューズ」の3代目、管野博久さん(60)は言う。
奥州市は大リーガー大谷翔平選手の出身地で、彼が通った中学の学校指定靴も扱う地元に根ざした店だが、県外からも自分に合った靴を求めて客が訪れる。
「男性は60歳代、女性は5…