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兵庫県アンサンブルコンテストの演奏を終え、涙を見せる兵庫高校吹奏楽部の福永雅さん(中央)。応援に駆けつけた部員たちがなぐさめた=2025年1月18日、兵庫県高砂市、河原田慎一撮影
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連載 ユーカリの樹の下で

校庭に立つユーカリの下での演奏から始まった伝統の吹奏楽部。「名門復活」なるか。

 この舞台に上がるのは、初めてではない。

 18日の兵庫県アンサンブルコンテスト。兵庫高校の木管コントラバス三重奏の3人は、大会前に会場の高砂市文化会館のホールで練習し、より響きやすい並び順に変えるなどの工夫をしてきた。

 自分たちは、地域の人たちから応援される兵庫高校の代表だ。

 学校のグラウンドは30年前の阪神・淡路大震災で避難場所になった。17日には全校生が被災当時の話を聞いた。ファゴットの福永雅さん(2年)は祖母が昨年の能登半島地震で被災してもいる。好きな音楽ができることの幸せを改めて感じた。

 そして自分たちは、神戸地区の代表だ。

 48組が参加した昨年12月の地区大会で、バロック時代の音楽を生き生きとした楽器の掛け合いで聴かせ、県大会に進む11組の一つに選ばれた。

 3人での演奏は一人ひとりの…

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