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事故機の炎上で黒こげになったアカギの木が残る沖縄国際大で、意見表明をする経済学部3年の儀保裕一朗さん(左手前)=2024年8月13日午後2時8分、沖縄県宜野湾市、棚橋咲月撮影

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に隣接する沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落し炎上した事故から20年を迎えた13日、墜落跡地で大学主催の集会が開かれた。学生や住民ら約130人が参加。安里肇学長が「20年経過しても変わらぬ現状に強い憤りを感じる」と述べ、普天間の返還を改めて日米両政府に求めた。

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 学生を代表して登壇した同大4年の謝花美生(じゃはなみお)さん(22)は「今や若者を中心にほとんどが基地の存在を当たり前だと認識」していると言及。一方、戦後から米軍機事故や米兵による性暴力事件が繰り返されていることにふれ、「沖縄の未来を担うのは私たち若い世代。訳も知らずに沖縄に基地が集中することを見逃し続けていいのでしょうか」と訴えた。同大3年の儀保裕一朗さん(22)は本土の人に対し、「沖縄に向き合ってほしい。基地問題に向き合い、公平な負担をしてほしい」と語った。

 大学は、職員や学生の間でも事故の記憶が風化しているとして、来年度以降、8月13日を「平和の日」として大学の学年暦に定めることを検討している。(棚橋咲月)

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自宅のベランダから追立祐嗣(まさつぐ)さんが撮影した事故から2日後の事故機の残骸(中央)と、黒く焦げた沖縄国際大本館(左)。機体は原形をとどめていない

迫る黒煙、ベランダに転がるコンクリ片 一変した日常

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