学校に行けなくても居場所はあるよ――。環太平洋大(IPU、岡山市東区)の学生が不登校の子どもの学習を支援するフリースクールの運営に取り組んでいる。今年1月に開校式を行い、本格的に始動した。「大学発」のフリースクールが描くのは、学生たちが子どもの学びに寄り添いながら、ともに成長していく姿だ。
1月10日、同大に開校したフリースクール「IPUブリッジ」。開校式のあと、さっそく授業が始まった。学生と子どもたちが話し合いながら、今年1年間の目標などを決めた。
毎週、火曜日と金曜日の週2日開校。1月時点で、小学2~6年生の計7人が通い、学生から学習のサポートを受ける。机の上での勉強だけでなく、料理作りやダンス体験、イベントの出店を企画したり、農業、DIYといった里山での体験授業も行ったりする。
フリースクール経験者も支援する側に サッカー部のスクールが原典
運営の中心は、不登校支援に関心がある学生が立ち上げた団体「アワーユニバース」だ。教員志望者だけでなく、様々な学生約50人が活動に携わる。大学の教職員やスクールカウンセラーも活動をサポートする。
スクールに携わる女子学生の一人は、中学時代にいじめが原因で不登校になり、フリースクールに1年間通った経験がある。「色々と話を聞いてもらって学校に行けるようになった」と当時を振り返り、「子どもたちの気持ちが理解できるのは自分かなって」と話した。
スクールの原点は、サッカー…