Smiley face
写真・図版
札幌静修高校の吹奏楽部員たち。1年生2人と3年生の4人でコンクールに挑む=2024年7月、札幌市中央区
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 「あっ!ここ自分のソロだ!やばい!」。札幌静修高校の吹奏楽部・舛甚れなさん(3年、フルート)には、忘れられない苦い記憶がある。

 1年生の時の定期演奏会のアンコール曲「島人ぬ宝」。事前の変更点をうっかり忘れ、あえて伴奏なしで聴かせる「自分の見せ場」を一瞬、無音にしてしまった。「ここまでは気持ちよく吹けていたのに……」。ひたすら落ち込んだ。

 札幌静修高には800人以上の生徒がいるが、入学以来、部員はずっと10人以下。フルートもひとりだけだ。だから、失敗も成功も全てがあらわになる。周りに迷惑をかけているんじゃないか――。ある程度の部員がいた中学時代よりも、責任の重さが身にしみる。

少子化の影響で、維持が難しくなってきている部活動があります。少人数でも充実した活動を目指す吹奏楽部の姿を取材しました。

  • 離島の吹奏楽部、部員は3人「コンクールどうする?」曲に込める思い
  • 同じ楽器の先輩がいない…でも、大先輩たちがいる 吹奏楽がつなぐ縁

 でも今では、「そんな環境が自分を成長させてくれた」と実感する。

 「苦手な部分を克服しなきゃ…

共有