Smiley face
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純名里沙=大阪市北区、滝沢美穂子撮影
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 包みこむような歌声が人の心をあたためる。伝説の歌い手、純名里沙が12月、念願の里帰りコンサートを開く。「ご一緒に音楽を楽しんでいただけたら」とほほえむ。

 宝塚歌劇団の元花組トップ娘役。1990年の初舞台でフィナーレのエトワール(パレード冒頭でソロで歌う)に抜擢(ばってき)された。在団中にNHK連続テレビ小説「ぴあの」のヒロインを演じた。数々の伝説を残し、96年の退団後も俳優としてミュージカルなどで活躍してきた。

 つややかで慈しみにあふれる歌声は唯一無二のもの。いつか地元で歌いたかったという思いをかなえ、大阪・箕面市立文化芸能劇場に立つことになった。

 今回の「Winter Special Concert 2024」は昨年、自ら立ち上げたレーベルからリリースしたCDアルバム「Winter Iris」のお披露目でもある。クリスマスの定番「Have Yourself A Merry Little Christmas」や「星に願いを」もあれば、ラフマニノフの「Vocalise」はピアノの塩谷哲とのデュオ。「ぴあの」の懐かしい主題歌も披露する。

 「地震、豪雨、戦争……悲しいニュースが多く、地球はどうなってしまうのだろうと思うこのごろ。明日への希望、生きる活力を少しでも感じてほしいと、祈りをこめて歌いたいです」と話す。「歌は私にとって特別なものだから」と。

 2011年の東日本大震災を東京で経験した。物不足で混乱するなか、「後ろしか向けない精神状態になりました」と振り返る。その時、心に明かりをともし、寄り添ってくれたのが音楽だった。

 なかでも、ギター音楽に安らいだ。思い切ってギタリストのもとへ飛び込み、歌の練習を積んできた。

ギターで歌う鍛錬も積んで

 ギター1本で歌うのは難しか…

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