連載「フジ総会前夜」①
フジテレビの親会社「フジ・メディア・ホールディングス」の株主総会が25日に開かれます。大株主とフジの対決色が強まる中、主要プレーヤーたちは何を思いどう動くのか、3回の連載でお届けします。
昨年12月29日、クリスマス休暇中の米国ロサンゼルス。ここに本拠を置く投資ファンド「ダルトン・インベストメンツ」の共同創業者、ジェームズ・ローゼンワルド(67)に、1通のメールが届いた。
相手は、長い付き合いのある日本人女性だった。「ジェイミー」と呼びかけ、こう訴えた。
「もし本当なら、女性に対するこのような行動は許されない。会社に事実関係を確認させるべきです」
元タレントの中居正広による「性的トラブル」を報じる週刊文春のオンライン記事が出た数日後だった。
このメールからおよそ2週間後の今年1月14日、ダルトンは7%の株式を持つフジ・メディア・ホールディングス(FMH)に対し、「憤りを禁じ得ない」と書いた書簡を送り、第三者委員会の設置を求めた。こうして、数カ月におよぶ攻防戦の口火を切った。
ローゼンワルドは何を狙っていたのか。
14歳のときにキリンと東京銀行に投資
米ニューヨーク出身で、大フ…