グライダーの滑走路を持ち、「大空に一番近いまち」を掲げる北海道滝川市で18日、全日空(ANA)の現役パイロットらによる航空教室が開かれた。小学生ら親子30人が参加。航空業界の仕事を体験したり、グライダーに触れたりして、空に親しんだ。
滝川市が「空のまち」になったのは1981(昭和56)年8月の石狩川大洪水がきっかけ。500年に一度の集中豪雨と言われ、石狩平野の家屋約2万2500戸が浸水した。年号から「56水害」と記憶される。石狩川と空知川の合流地である滝川市も被災。その際、当時の吉岡清栄市長が、被災状況を軽飛行機から上空視察した。
時代は80年代、暴走族など青少年の非行が社会問題となっていた。吉岡市長は青少年に大空の夢を与え、同時に規律を学ばせたいと空の事業による街づくりに着目。視察時に軽飛行機を操縦した旧海軍OBから「グライダーを飛ばすには最適だ」とアドバイスがあったという。1982年に滝川航空協会を設立。滑空場を開設した。
日本海から東に約40キロ離…