5回目の日米関税交渉に出席するため訪米していた赤沢亮正経済再生相は8日帰国し、首相官邸で石破茂首相と面会した。赤沢氏は面会後、報道陣に「直ちに総理にトランプ大統領と話して頂くことが、合意の結論に直ちに結びつくことにはならない」と述べた。日本側は約1週間後に予定する日米首脳会談での合意を視野に入れるが、双方の溝は埋まっておらず見通しは不透明だ。
赤沢氏の訪米は3週連続で、現地時間5~6日にベッセント財務長官やラトニック商務長官と会談した。赤沢氏は「全体のパッケージとして一致点が見つかるような方向が出てくれば、総理と大統領に話していただくということはある」としたうえで、現時点ではそうなってはいないとの認識を示した。
赤沢氏は帰国直後の羽田空港でも取材に応じ「貿易の拡大、非関税措置、そして経済安全保障上の協力について議論を集中的に続けている」と説明。石破茂首相とトランプ大統領は15~17日にある主要7カ国首脳会議(G7サミット)の際に会談する予定で、「そのときに向けて積み上げられるものをできるだけ積み上げておく」と語った。ただ次回の協議日程は現時点で決まっていないという。
日本側は米国による25%の…