北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が4日、少雪や暖冬の影響を乗り越え、開幕した。メイン会場の札幌市の大通公園には、歴史的建造物や人気アニメ『転生したらスライムだった件』、ゲーム「モンスターハンター」などを表現した高さ10メートル超えの大雪像5基が並び、観光客らから歓声があがっている。大通・つどーむ・すすきの会場があり、期間は11日まで。
今季の札幌は記録的な少雪で、開幕1週間前ごろまでは市中心部の幹線道路に雪がなかった。市民らが「前代未聞」「異例の状況」と口をそろえるほどだった。実行委員会によると、例年よりも遠くで採雪するケースが増えるなど苦労したものの着実に進み、3会場で計約140基の雪像がお披露目を迎えた。
「雪像が痩せる…」暖冬との戦い
また、記録的な暖冬も制作者たちを苦しめた。
平年の札幌の1月の平均気温は零下3.2度、同最高気温も零下0.4度だが、今年は平均が零下1.2度と2度も高かった。大雪像の本格的な制作期間(1月7日~2月2日)の27日間のうち、最高気温が0度以上となった日は8割近い21日間。時には、雨にも見舞われた。
記事後半では、「モンスターハンター」を題材にした大雪像の制作舞台裏のほか、「持続可能な雪まつり」の検討に向けた動きを紹介します。
「今年は気温との戦いです」
7丁目会場で「北海道庁旧本…