パレスチナ自治区ガザへのイスラエル軍による激しい攻撃が続くなかで、イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦を仲介してきたエジプト政府が新たな停戦案を提示していることがわかった。ロイター通信が24日、複数の治安筋の話として伝えた。ハマスや米国は前向きな姿勢を見せているが、イスラエルはまだ回答していないという。
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同通信によるとエジプトの新提案は、ハマスが毎週5人の人質を解放するという前提のもと、1週目が経過した後に、イスラエル軍のガザからの完全撤退などを含む停戦合意の「第2段階」に入るというもの。米国がそのプロセスを保証するという。
1月に発効したイスラエルとハマスの停戦合意は3段階からなり、第2段階はイスラエル軍のガザからの完全撤退と残る全人質らの解放を実施して恒久停戦につなげるものだった。しかしイスラエルが第2段階への移行に応じず、今月18日に攻撃を再開した。ハマス側には59人の人質がおり、うち24人が存命とされる。
攻撃再開後のガザ被害は拡大を続け、ガザ保健省によると、25日から26日までの1日で39人が死亡した。攻撃再開からの死者は計830人、負傷者は1787人に達している。一昨年10月のガザ戦闘開始からの死者は5万144人になった。