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 人工知能(AI)産業基地への一歩となるか――。通信大手ソフトバンクが15日、苫小牧市で国内最大級のデータセンター(DC)の建設を始めた。太平洋側の苫小牧市から日本海側の石狩市を結ぶ一帯を先端産業の拠点にする「北海道バレー構想」の中核の一つだ。最先端半導体を試作するラピダスとともに、関連企業を呼び込むきっかけにと期待される。

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起工式を終え、取材に応じるソフトバンクの宮川潤一社長。後方はデータセンターの完成予想図=2025年4月15日午後2時35分、北海道苫小牧市、加藤丈朗撮影

 「ここで最先端のAIを開発する。新しい北海道ができたんだと思ってもらえるよう努力する」。苫小牧市で開いた起工式で、ソフトバンクの宮川潤一社長はこう話した。

 DCの規模は2026年度中にまず50メガワット、将来的には増設して国内最大級の1千メガワットをめざす。これまで300メガワットまでとしていたが、宮川社長がこの日、将来規模を一気に引き上げた。1千メガワットは原発1基の発電能力に匹敵する。欧米並みの巨大DCで、宮川社長は「北海道しかつくれる場所はない」と話した。

 首都圏や関西圏と並ぶ中核拠…

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