ニコラス・クリストフ
数カ月前、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が(パレスチナ自治区)ガザでの自制を求める呼びかけを無視したことに、バイデン大統領はうんざりした様子を見せ、とうとう強固な態度に出た。
3月にバイデン氏は、彼がイスラエルにガザ南部ラファを侵攻しないよう求めたことに関して、侵攻すれば深刻な結果をもたらす「レッドライン」となるかどうかを問われた。
「それはレッドラインだ」。バイデン氏はそう言い、「しかし、私は決してイスラエルを見捨てないだろう」と続けた。
この発言が何を意味するのか、おそらくバイデン氏自身にとっても明確ではなかった。しかし、バイデン氏の外交政策をおおむね評価している者としては、(バイデン)大統領はイスラエルがラファに侵攻した場合、攻撃用兵器の移転は停止するものの、ミサイル防衛など守備用兵器の移転は中断しない、という意味で言ったのだと思いたい。
バイデン氏が引いた赤とピンクの一線
そして4月、バイデン氏はネ…