民放労連などメディア関係の労働組合でつくる日本マスコミ文化情報労組会議は21日、タレントの中居正広さんによる女性とのトラブルを巡る問題を受けてフジテレビが開いた記者会見で、参加メディアが限定されたことなどに対する抗議声明を出した。
17日の記者会見でフジは、出席者を放送取材の記者会に加盟する新聞・通信社やスポーツ紙に限り、民放各社やNHKはオブザーバーとして1社1人の参加として質問も認めなかったほか、動画撮影を禁じるなどの制約を設けた。
声明では「閉鎖的な条件を設定し回答を拒み続けたことは、権力の監視を担う報道機関として使命や責任を放棄したに等しい。大企業や政府機関が同様の記者会見を開いたときに反論できなくなることにつながる」「フジテレビで報道に携わる社員に対してのみならず、メディアに関わる全ての働く者に対する背信行為であり、強く抗議する」と批判した。
その上で「フジテレビは疑惑に対して真摯(しんし)な説明を続けていくことが求められる」と強調し、今後開く記者会見は「オープンな形で行うよう要求する」とした。
労組会議は、民放各社の労働組合でつくる民放労連や、新聞労連、出版労連などで構成している。