2025年大阪・関西万博で、引率を担う教員が会場の下見後に来場を辞退した場合に入場料が請求される運用について、吉村洋文・大阪府知事は9日、「(教員は)万博を楽しみに行っているわけではない。入場料の請求は間違っている」との見解を示した。
吉村氏は記者団に「安全に子どもたちを引率するための下見であって、その結果、行かないと判断することも当然あり得る話だ」と説明。予定通り来場する場合は無料とする一方で、来場を辞退する場合は学校側に入場料を請求する運用は「おかしい」とし、主催する日本国際博覧会協会(万博協会)に是正を求めていると明らかにした。
万博協会は、こうした運用を規約で定めているが、学校現場などから不満の声があがっていることを受け、再検討を進めている。吉村氏は「引率の課題があるのは事実。できるだけ柔軟に対応していくべきだ」と語った。(野平悠一)