中国の1~3月期の国内総生産(GDP、速報値)は、物価の影響を除いた実質成長率が前年同期比5・3%だった。習近平(シーチンピン)政権が「5%前後」とする今年の目標通りのペースだ。ただ、最大のリスクである不動産不況は悪化が続く。政府は景気浮揚のために企業や消費者に買い替えを促そうと躍起になっている。
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1~3月期の成長率は5%に満たないとの事前予想も少なくなかった。堅調だったのは生産や投資だ。企業の生産状況を示す鉱工業生産は同6.1%増。集積回路の生産量が40%増えたほか、太陽光電池も20%伸びた。
企業の設備投資やインフラ投資などの固定資産投資は4.5%増えていた。内訳をみると、民間企業が0.5%増にとどまる中、国有企業が7.8%増となり、政府主導の投資が景気を下支えする構図が浮かぶ。
一方、不動産不況は足元でも…