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参院予算委で、立憲民主党の古賀千景氏の質問に答弁する石破茂首相=2025年3月7日午後1時14分、岩下毅撮影

 こども家庭庁のホームページで掲載している乳幼児健康診査の説明資料で、発達障害を「異常」と表現していることについて、7日の参院予算委員会で「差別的な言葉ではないか」との指摘が出た。石破茂首相は「改めねばならない」として、表記を見直す考えを示した。立憲民主党の古賀千景議員に対して答えた。

 乳幼児健康診査の支援事業についての説明資料には、5歳児健診の内容について、「発達障害など心身の異常の早期発見(精神発達の状況、言語発達の遅れ等)」と表記している。古賀氏は「人間に異常、正常という線引きができるのか。差別的な言葉ではないか」と指摘した。

 首相は「この言葉を政府として使うのは、私自身改めていかねばならないと思う」と述べ、見直す方針を示した。

 三原じゅん子こども政策担当相は「発達障害など」という表記の範囲には「自閉症スペクトラムや注意欠如、発達障害との診断には至らないが発達特性がある場合など」が含まれると答弁。「異常という言葉は、医療分野で平均的な数値と一定の乖離(かいり)がある場合などに用いられるものと承知している」と説明した。その上で「表現を見直すべきだと強く感じる。この表現でつらい思いをされた方には率直におわびを申し上げたい」と謝罪した。

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