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参院選が公示され、第一声をあげる参政党の神谷宗幣代表=2025年7月3日午前10時33分、東京都中央区、西岡臣撮影

 参政党の神谷宗幣代表は3日、東京都内で行った参院選(20日投開票)の第一声となる街頭演説で、「子どもを産めるのも若い女性しかいない。高齢の女性は子どもは産めない」と発言した。ユーチューブの党の公式チャンネルの動画では、発言の該当部分が視聴できなくなっている。同党は「機材トラブルであり、意図的なものではない」と説明している。

 神谷氏は演説で、国内で人口減が進んでいる現状に言及。「今まで間違えたんですよ。男女共同参画とか。もちろん女性の社会進出はいいことだ。どんどん働いてもらえば結構」とした上で、「これを言うと差別だという人がいるが違う。現実だ。申し訳ないけど、高齢の女性は子どもは産めない」と発言した。

 そして、「若い女性に子どもを産みたいとか、子どもを産んだほうが安心して暮らせる社会状況を作らないといけないのに、『働け働け』とやり過ぎてしまった」と主張。高校や大学卒業後に仕事に就かずに子育てに専念する選択がしやすくなるよう、子ども1人あたり月10万円を給付すると訴えた。「0歳から15歳で1人1800万円、2人いたら3600万円。これぐらいあればパートに出るよりも、事務でアルバイトするよりもいいじゃないか」とも語った。

 演説後、記者団から発言の真意を問われた神谷氏は、「それは生物学的なものだ。いまは医療が発達し、40代でも産める。でも60、70代はさすがに難しい。どこかで限界がくる」と説明。その上で「適齢期の、子どもが産める世代の女性に、一人でもたくさん産んでもらえば出生率が上がっていく」と話した。

 参政党は参院選公約の中で、「国家にとって出産や子育ては、国の根幹となる営みの一つで、特に出産を担う女性を尊重しなければならない」と主張。その上で「これまで国が積極的に進めてきた女性の社会進出が一般化する中で『職業人としての女性』だけではなく『専業主婦』も女性の尊い選択肢であり『将来の夢はお母さん』という価値観を取り戻す必要がある」としている。

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