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雄武町立雄武中の吹奏楽部員たち。地域の「大人吹奏楽バンド」のメンバーのサポートを得て技術を磨いてきた=2024年6月、北海道雄武町
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 「同じ楽器の先輩がいない」

 北海道雄武町立雄武中学の吹奏楽部員、海鉾陽向さん(3年、トランペット)は入部早々、そんな現実に直面した。

 楽器はまったくの初心者で、楽譜も読めなかった。でも、部活紹介でアニメ「鬼滅の刃」の曲を踊りながらキレキレで演奏する先輩の姿に魅了された。「自分も、周りを巻き込んでいけるような演奏をしてみたい」。楽器は、父もやっていたトランペットに決まった。

 部員が多い部なら、初心者の新入部員に楽器の扱い方や奏法を教えるのは「同じ楽器の先輩」かもしれない。ただ、雄武中はここ数年、少子化もあって部員数は10人台。「1楽器1人」というケースも珍しくない。同級生の増田こころさん(3年、ユーフォニアム)も同じ状況だった。

少子化の影響で、維持が難しくなってきている部活動があります。少人数でも充実した活動を目指す吹奏楽部の姿を取材しました。

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先輩は学校の外にいた

 でも、学校の外に「同じ楽器…

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