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埼玉県八潮市の陥没現場から搬出されたトラックの運転席部分。ブルーシートで覆われていた=2025年5月16日午前8時31分、埼玉県八潮市、宮島昌英撮影
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 埼玉県八潮市で1月に起きた道路陥没事故で、埼玉県は16日朝、現場の下水道管内に残っていたトラックの運転席部分を引き上げた。

 午前7時ごろ、現場に設置したクレーンで作業を始め、同8時ごろに地上まで搬出したという。

 陥没は1月28日に発生し、トラックが転落。翌29日未明、消防はクレーンで引き上げようとしたが、運転席部分は取り残された。その後、運転席部分は下水道管内にあることが確認された。運転手の男性(74)=千葉県八街市=は、発生から3カ月経った今月2日、遺体で搬出された。

 陥没は下水道管が破損し、土砂が流れ込んで起きたとみられるが、原因はわかっていない。県は、運転席部分がある管内に下水が流れ込まないよう迂回(うかい)させるバイパス工事を実施。引き上げに向けて地上から下水道管まで掘削し、男性の搬出後も管内の調査などの準備をしていた。

 県は、現場周辺での下水道の対策工事完了には5~7年かかる見通しを示している。

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