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宮崎県

 宮崎県の河野俊嗣知事は14日の会見で、今年度の国に対する要望事項を明らかにした。全28項目の中に、F35B戦闘機の配備に伴う騒音被害が懸念されている航空自衛隊新田原基地(新富町)の運用などについての要望も含めた。

 防衛省は今年に入って、新田原基地でF35Bの垂直着陸訓練を平時にも実施する方針を地元に説明し始めた。県は「(2021年度の)配備決定時の説明と異なる大きな方針転換」「騒音の影響など地域住民の不安と不信感が大きく高まる」との現状認識を示している。

 そのうえで、国への要望では「訓練の必要性を精査」し、騒音対策など「地域住民等の意向に沿って適切な対応を実施すること」などを求めていくという。

 知事は会見で、新田原基地での垂直着陸訓練について「受け入れる、受け入れないという判断をこの時点でしているわけではない」と語った。「防衛のあり方は国の専管事項」としつつ「基地が地域と共存していることを受け止め、住民の切実な声にしっかりと応えて欲しいと求めている」と述べた。

 知事はこのほかに、赤字が広がる公立病院への支援の充実や、南海トラフ地震への防災対策に対する支援の継続や拡充などを国に要望するという。

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