厚生労働省が4日に発表した2024年の人口動態統計で、東京都の「合計特殊出生率」は2年連続で1.00を下回り、全都道府県で最低となった。小池百合子知事は出産を後押しする政策を相次いで打ち出してきたものの、人口が集中する首都で少子化に歯止めがかからない状況が続いている。
合計特殊出生率は「西高東低」ともいわれ、東側で低く西側で高い傾向がある。24年の合計特殊出生率を都道府県別でみると、沖縄(1.54)、福井(1.46)、鳥取・島根・宮崎(1.43)が高く、逆に低いのは東京(0.96)、宮城(1.00)、北海道(1.01)だった。23年に1.00台(1.00以上1.10未満)だったのは2道県にとどまったが、24年は東北や関東を中心に8道府県になった。
- 出生数70万人割れで過去最少、出生率も1.15で過去最低を更新
そのなかでもとくに低下傾向が顕著なのが、東京都だ。昨年の0.99に続き2年連続で1.00を下回り、全都道府県で最低だった。
「(少子化への)対応策を講じても戻らないティッピングポイント(転換点)がすでにきつつある、もしくはきている」
小池百合子知事はこれまでの取材でそう危機感を口にしており、「肝いり」の政策として少子化対策に力を注いできた。
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