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記者会見する兵庫県の斎藤元彦知事=2025年4月16日午後3時22分、神戸市中央区、添田樹紀撮影

 兵庫県の斎藤元彦知事らを内部告発した元西播磨県民局長(故人)について、斎藤知事が3月の記者会見で「わいせつな文書を作成されていた」と述べたことについて、県総務部の有田一成部長は16日、県議会総務常任委員会で「説明する必要のない内容だった」と答弁した。

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 斎藤知事は同日の定例会見で「私としてはこれまで述べたとおりだ」と語り、発言の撤回や修正をしない考えを改めて示した。

 県は、元県民局長を告発文書の作成者だと特定し、他の理由も含めて昨年5月に停職3カ月の懲戒処分とした。県議会調査特別委員会(百条委員会)は3月にまとめた報告書で、告発者を特定した県の対応が公益通報者保護法に違反している可能性が高いとし、懲戒処分について「適切な救済・回復」を求めた。

 これに対し、斎藤知事は3月5日の会見で、元県民局長が公用パソコンで「倫理上極めて不適切な、わいせつな文書を作成されていた」と語った。報道陣から「元県民局長を不必要におとしめていないか」などと質問を受けたが、斎藤知事は「極めて問題のある文書だ」などと繰り返した。

 人事課を所管する有田総務部長は、県議会総務常任委で知事の発言について問われ、元県民局長の処分理由の一つは勤務時間中に私的な文書を作ったという職務専念義務違反だったと説明。私的文書の内容は「問題にしていない。説明する必要のない内容だった」と答弁した。

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