生徒にとって大事なのは、自律か、指導か。
宿題や中間・期末テスト、学級担任制を廃止するなどして注目されてきた東京都千代田区立麴町中。しかし、独自の教育改革はこの１年で大きく変貌（へんぼう）した。
その象徴が、ダンス部のヒップホップだ。
教育改革の見直しを次々と実施する校長は、着任前に区教委からあるミッションを受けていたそうです。ヒップホップ騒動の伏線を探ります。
ダンス部は学校の判断で文化祭や体育祭でヒップホップを披露できなくなり、代わりに創作ダンスで全国大会の出場を目指すことになった。
部員らが猛反発し、保護者46人が5月、教育委員会に抗議文書を提出した。区の「運動部活動ガイドライン」は部活動について、「生徒の自主的、自発的な参加により行われる」と定めており、これに違反するとした。
学校は1学期末に発表の場を設けたが、騒動は国会でも取り上げられ、文部科学省が「よく話し合ってほしい」と注文するに至った。
こうした騒動には、伏線があった。
■工藤改革で全国区の人気校に…
