岸田文雄首相は会見で、自身の政権の実績について、賃上げや原発再稼働、防衛力強化、G7広島サミットなどを挙げ、「大きな成果を上げることが出来た」と胸を張った。しかし、自民党の政権復帰以来、最低水準の支持率に苦しんできた。最大の理由は自民党派閥の裏金事件だ。首相は会見で、裏金事件をめぐって「所属議員らが起こした重大な事態について、組織の長として責任を取ることにいささかの躊躇（ちゅうちょ）もない」と語り、処分議員らの責任を負うために党トップとして今回の決断したとの考えを強調した。首相ならではの引き際の美学を示そうとしたのかもしれないが、不出馬に追い込まれたのは、他ならぬ首相自身の責任が大きい。
実態解明の責任があった裏金…
