陶芸を学ぶ高校生たちの作品コンテスト「第4回全国やきもの甲子園」で岐阜県立多治見工業高校3年生の安井詩朗(うたろう)さんが、最優秀賞に選ばれた。安井さんは沖縄出身。中学卒業後、美濃焼の産地の多治見へ進学し、陶芸と向き合う日々を送っている。
参加した36校283作品の中から最優秀となった安井さんの「蟠(わだかま)り」は高さが約70センチある大きな作品。審査では「高校生がこれだけ大きい作品を作るのは技術も必要。造形的にも力強い。ダイナミックさの一方で、植物の根が細かくも表現され、グロテスクにも感じられる作品」と評価された。
作品は、沖縄で親しまれているガジュマルの木をイメージし、伸びた枝が途中で収縮したように垂れ下がっていく。「まっすぐ成長しそうでできない。作品を作っていく過程でうまくいかないとか、心にわだかまりを抱えている感じで、自分と重なるイメージもあります」と安井さん。
「県外募集」知り、岐阜へ
安井さんは沖縄県宮古島市出…