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 環境省と経済産業省による2035年度の温室効果ガスの削減目標を議論する審議会で、委員の1人が書面による意見表明の機会を環境省に止められたと訴えている。浅尾慶一郎環境相は29日の閣議後会見で「妨げる意図ではなかった」と釈明した。

 訴えているのは、再生可能エネルギーを供給する新電力「ハチドリ電力」社長の池田将太さん。11月25日の審議会で、経緯を説明した。10月末にあった審議会を欠席する際、代わりに意見書を提出しようとしたところ止められた、と主張。「この進め方で正しい方向性の政策が作れるのか。改めてこの会議の在り方を考えたい」と指摘した。

 池田さんによると、意見書は「温室効果ガスの削減目標を2013年度比75%減、電源構成における再エネ比率60%」を求めるものだという。

写真・図版
環境省と経済産業省による温室効果ガスの削減目標を決める審議会=2024年6月28日、東京都港区、市野塊撮影

 環境省によると、審議会の前日に池田さんからメールで意見書の提出があり、それに対して職員が電話をかけて「内容が議題と合わないので次回にさせてほしい」と求めたという。

 ただ、審議会では欠席する委…

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