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玄海原発=2023年6月20日、佐賀県玄海町、朝日新聞社ヘリから、吉本美奈子撮影

 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)で7月、ドローンの可能性があるとされる三つの光が目撃された問題で、佐賀県警の福田英之本部長は19日、県議会で「航空機の光をドローンによるものと勘違いした可能性が高いと考えている」と述べた。

 福田本部長は県議会での答弁で、光が赤、白、緑で航空機の発光パターンと同じ▽光が目撃された時間帯に複数の航空機が周辺を飛行・旋回していた▽防犯カメラの映像で確認できた光が航空機の軌跡と矛盾しない点などを挙げ、現時点では勘違いの可能性が高いとの見解を示した。

 ただ、ドローンだった可能性を「完全に排除できない」とも述べ、原発や周辺の警戒を強化し、引き続きあらゆる可能性を視野に捜査を続けるとした。

 一方、九電は「引き続き、佐賀県警で事実確認が行われているところなので、当社としてコメントする立場にない」とした。

 この問題は、玄海原発の警備員が7月26日午後9時ごろ、原発の正門付近で三つの光を発見。光は約2時間にわたって断続的に確認された。通報を受けた原子力規制委員会がホームページに緊急情報を掲載。規制委によると、緊急情報は地震発生時などに出されるが、核物質防護情報の通報によるものは初めてのケースとしていた。

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