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スウェーデンの電池メーカー「ノースボルト」が建設中の電気自動車(EV)向けの電池工場=2024年5月22日、ドイツ北西部ハイデ郊外、寺西和男撮影

 東京ドーム23個分に相当する広大な敷地に建てられる工場は今、経済安全保障をめぐる欧州の期待を背負っている。

 ドイツ北西部ハイデの郊外。5月下旬に現地を訪れると、トラックが行き交い、整地作業が行われていた。

 「ギガファクトリー」。電気自動車(EV)向け電池を手がけるスウェーデンの新興企業ノースボルトの大規模工場だ。2026年から順次稼働を始め、年間でEV約100万台分にあたる電池を生産し、独自動車メーカーなどに供給する。

 この工場が特別なのは、EUやドイツが進める中国への経済依存を減らす「デリスキング(脱リスク)」に欠かせない存在だからだ。

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