政府は23日午前の閣議で、能登半島地震の被災者支援のため、今年度予算の予備費から1389億円を追加支出することを決定した。仮設住宅の建設や、道路や水道のインフラ復旧などに充てる。能登半島地震対応の予備費支出は4回目となり、総額は約4100億円となった。
閣議に先立って開かれた「能登半島地震復旧・復興支援本部」で、岸田文雄首相が予備費の支出を表明した。首相は「(震災発生から)4カ月が経とうとする中、再び能登に戻れないのではないかといった不安の声も聞かれる。そうした被災地の声に寄り添い、復旧復興を全面的にバックアップしていく」と語った。今回の予備費には、介護福祉サービス提供の体制整備や農林漁業者支援も盛り込んだ。
首相はまた、被災自治体が被災者の要望に早急に対応するため、6月の復興基金創設に向けた準備を進めるよう関係閣僚に指示した。(谷瞳児)