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小池百合子知事に対する抗議声明について発表する宮川泰彦さん(右から2人目)ら=2025年8月25日午後1時6分、東京都新宿区の都庁、北野隆一撮影
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 関東大震災の際に虐殺された朝鮮人らを追悼する式典に、東京都の小池百合子知事が今年も追悼文を送らないと表明したことに対し、主催する日朝協会などの実行委員会は25日、「看過できない深刻な問題。再考を求める」とする抗議声明を発表した。

 追悼式典は9月1日、墨田区の都立横網町公園にある朝鮮人犠牲者追悼碑前で開催。実行委は8月上旬、追悼文の送付を都に要請したが、都からは「送付しません」と返事があったという。小池氏は就任直後の2016年には追悼文を出したが、翌17年以降は送付をやめており、9年連続で送らないことになる。

 小池氏は1日の定例記者会見で、送らない考えを表明していた。実行委の宮川泰彦委員長は記者会見で「追悼碑建立には都や都議会も深く関わり、歴代知事がずっと追悼文を出してきた。小池知事の価値観で対応を変えていいのか」と批判。都に抗議声明を提出し、「『日本人ファースト』の主張のように、在日外国人について治安上問題があるかのような流れが生まれている。流れを勢いづかせないよう、小池知事は排外的、排他的な姿勢を示さないでほしい」と訴えた。

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