小林製薬(大阪市)の紅麴(べにこうじ)成分を含むサプリメントを摂取し、健康被害を訴える人が相次いだ。回復しない体調に不安を抱いたり、同社の対応に不信感を持ったりと、いまだ影響は大きい。自身も腎機能に異常が出た兵庫県姫路市に住む会社員の男性(61)は、「いまの気持ちを発信したい」と朝日新聞の取材に応じた。
「史上初!」「悪玉コレステロールを下げる」
そんなキャッチコピーに魅せられ、男性は昨年7月から同社のサプリ「紅麹コレステヘルプ」を1日3粒、のむようになった。最近は治療を勧められるほど、コレステロール値が悪かったからだ。ちょうど会社の健康診断の8週間前。同社ホームページのQ&Aには、「まずは8週間お試しください」とあった。
診断結果を見てみると、サプリのうたい文句通り、数値が下がって正常値に。気をよくしてのみつづけた。
頻尿、止まらないげっぷ、下がらない微熱…「おかしい」
ところが一転、体調に異変を…