自衛官の処遇改善に向けた政府の関係閣僚会議の初会合が25日、首相官邸で開かれた。石破茂首相は「処遇改善、勤務環境の改善のほか、自衛官が現役時代の知見、技能をいかし、退職後も社会で活躍できるようにすることは喫緊の課題」と指摘。関係省庁が連携する方向性と、来年度予算への計上項目を年内に取りまとめるよう指示した。
自衛官の処遇改善は首相「肝いり」のテーマで、自衛隊の慢性的な人手不足の解消につなげる狙いがある。首相はかねて「どんなに立派な戦闘機を持っても動かす人がいなければ、この国は守れない」と危機感を示し、自民党総裁選では自身が首相になれば自衛官の処遇改善に取り組むことへの意欲を語っていた。
会議では首相をトップの議長とし、林芳正官房長官や中谷元防衛相らが参加。総務、文科、厚労、農水、経産、国交など再就職先の候補となる関係業界団体を所管する関係省庁と連携しながら支援策の検討を進める。自衛官の手当や給与などの処遇、勤務環境の改善、定年後の再就職先の支援の拡充などについて議論する。
自衛隊は少子化などの影響で…