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社会保障改革に関する協議に臨む自民党の森山裕(中央)、公明党の西田実仁(右)、日本維新の会の岩谷良平の各党幹事長=2025年3月18日午後4時19分、国会内、岩下毅撮影

 自民、公明両党は18日、「高額療養費制度」の見直しの凍結を盛り込んだ2025年度当初予算の再修正案をそれぞれ了承した。日本維新の会は同日、与党の再修正案に賛成する方針を決めた。自公は年度内成立をめざし、近く参院に再修正案を提出する。

 医療費の患者負担に月ごとの限度を設ける高額療養費制度をめぐり、石破茂首相は予算案の参院審議に入った7日、8月分を含めた限度額引き上げの凍結を表明。これに伴い、与党は引き上げ凍結に必要な105億円を増額する再修正案を参院に提出する。同額の予備費を減らすため、歳出総額は変わらない。政府は、衆院審議の段階でも野党の要求を一部取り込んで修正しており、予算案の修正が衆参両院にわたって二度繰り返される異例の対応となる。

 維新は18日の役員会で、衆院採決に続き、引き上げの凍結を盛り込んだ再修正案にも賛成する方針を正式に決めた。岩谷良平幹事長は記者会見で、首相の商品券配布問題を「大きな問題だ。責任を厳しく追及したい」と指摘する一方、「予算案の内容が配布(問題)で変わるわけではない」と述べた。

 また自民、公明、維新の3党はこの日、社会保障改革に向けた幹部協議を開いた。維新側は社会保険料の引き下げ策として、市販薬と効果やリスクが似る「OTC類似薬」への保険給付の見直しなどを主張した。

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