
ちゃぶ台は平和の象徴。
伝え続けてきた思いが8月、一冊の絵本「ダニーさんのちゃぶだい」(イマジネイション・プラス)になった。
埼玉県皆野町の家具作家で、イスラエル生まれのダニー・ネフセタイさん(68)。兵役を終了したあとに旅行で来日したのをきっかけに、1984年から40年以上日本で暮らす。家具会社での修業を経て、36年前に妻の吉川かほるさんと「木工房ナガリ家」を立ち上げた。

最初に友人から舞い込んだ注文がちゃぶ台だった。
木材を合わせて、コンパスで大きな円を描き、丸く削り出し、断面を磨く。
ちゃぶ台には角がない。どの位置に座っても同じ距離感で、人が増えても詰めて座れて、輪になって顔を合わせられる。
いつからか、ちゃぶ台は「平和」そのものだと感じるようになった。

国を守るため「戦争は仕方ない」は本当?
そんなダニーさんにとって「戦争」は身近なものだった。
イスラエルの小学校の校庭には古い戦闘機があり、建国記念日には軍事パレードが行われた。「国のために死ぬことはすばらしい」。小さいころからそう思い、戦闘機に憧れた。
高校卒業後には徴兵制により空軍で3年間の兵役についた。練習機に乗り、「この戦闘機でイスラエルの子どもが安心して眠れる」と教わった。「周りの国の子どもが安心して眠れなくなる」とは想像できなかった。
転機は2008年、母国・イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの大規模な攻撃だ。「今回は仕方がなかった」。戦争よりも外交が大切だと話していたイスラエルの家族や友人もそう話すのに、疑問がつのった。
「敵から国を守るために戦争…



