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繁華街の中に建つ寺院の境内を囲む玉垣には、遊郭「昇月楼主」の名が残る=2026年4月20日、札幌市中央区南7条西4丁目、太田悠斗撮影
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 路肩の雪もほとんど解けた4月5日の札幌・すすきの交差点。新婚旅行で来日した香港在住の潘永衛(パンヘハン)さんは戸惑った。ガイドブックには載っているのに……。あの有名な看板がない。

 ウイスキー好きで、蒸留所のある余市町を訪れた帰りだったという潘さん。「ちょっと残念」

 ニッカウヰスキーの看板「ニッカおじさん」が6日、13年ぶりにリニューアルした。準備のため、3月下旬から約2週間姿を消していた。今回で5代目だ。英国に実在したウイスキーブレンドの名人、W・P・ローリー卿(きょう)がモデルとされる。

 初代は札幌オリンピックに向けた再開発が進む1969年、交差点に面する雑居ビルの完成とともに設置された。

 86年、2002年、13年と改修を重ねるごとに、おじさんは大きく、色彩豊かに、ネオンは明るくなった。

 この街に暮らす人々のオーラルヒストリーを記録し続けている民衆史研究家の石川圭子さんは「街の変化と歩調を合わせるように、看板も姿を変えてきました」と語る。

 この街はどう変わってきたのか。

 札幌駅から15分ほど歩くと、ネオンきらびやかな繁華街・ススキノが現れる。その入り口にあるのがニッカおじさんの看板だ。

 煌々(こうこう)と光る看板の下を石川さんと歩いた。

 「歩道が広くなっているのが分かりますか?」。確かに、看板のそびえるビルを含めた区画が、隣と比べて丸ごと3メートルほど奥まっている。

 いったいなぜ?

 かつての「薄野(すすきの)…

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