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子どもたちに読み聞かせた絵本を手に取る勝部尚樹さん=2025年10月17日、兵庫県芦屋市、山本悠理撮影

 「育休取らない?」

 勝部尚樹さん(37)が妻からそう提案されたのは、2018年の年の瀬のことだった。

 とっさに「嫌だ」と答えた。

 公立高校の国語教諭として働き始めて5年目になり、いよいよ楽しくなってきたところ。男性が育休を取れることすら知らなかった。

 「やっぱり、小さい子はお母さんと一緒にいないと」。そんな「神話」も、頭のどこかにあった。

 「必ず定時には帰るから」

 だが、妻は鋭かった。「一人でやる環境にならないと、尚樹は絶対に育児をしない」

 1カ月ほど、煮え切らない日々が続いた。

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