
「育休取らない?」
勝部尚樹さん(37)が妻からそう提案されたのは、2018年の年の瀬のことだった。
とっさに「嫌だ」と答えた。
公立高校の国語教諭として働き始めて5年目になり、いよいよ楽しくなってきたところ。男性が育休を取れることすら知らなかった。
「やっぱり、小さい子はお母さんと一緒にいないと」。そんな「神話」も、頭のどこかにあった。
「必ず定時には帰るから」
だが、妻は鋭かった。「一人でやる環境にならないと、尚樹は絶対に育児をしない」
1カ月ほど、煮え切らない日々が続いた。
- 「世界一手厚い」育休制度でも…抜け落ちる男性の単独取得という視点
仕事服の妻見送り、入ったスイッチ
育休を取らないなら離婚する…






