50代以降、一定の年齢で管理職から自動的に外す「役職定年制」を採用している日本企業は多い。ところが、最近になって役職定年を廃止する動きが相次いでいるという。なにが起きているのか。
大手住宅メーカーの大和ハウス工業。東京都千代田区にある東京本社のビル21階にある構造設計部の広いフロアでは、20~70代のスタッフ約60人が忙しそうに働いていた。大規模な都市開発など、建築物の構造にかかわる部分の設計を担う部署だ。
「20~30代がパソコンで設計した図面を、ベテランが設計ミスがないかチェックする。意見が異なる時は間に入って調整しています」
こう語るのは統括部長を務める佐竹淳之助さん(62)だ。
人件費増でも廃止に踏み切った理由
役職定年を廃止した大和ハウス、ダイキン、NEC。その効果は?人事担当者が現状を語ってくれました
大和ハウスも以前は、60歳…