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写真・図版
金子淳・桜美林大教授

 日本最大規模の多摩ニュータウンの開発開始から、今年で60年だという。大都市への人口集中や住宅難、スプロール化(無秩序な市街地の拡大)を解決するため、郊外に切り開かれた「ニュータウン」。今や、少子高齢化や施設の老朽化、空き家の増加といった「オールドタウン」化が指摘されて久しい。

 ただ、ニュータウンを研究してきた金子淳・桜美林大教授は、そうした画一的なイメージに塗り固めるべきではない、と言う。ニュータウンを通して見える日本社会の未来図とは。

画一的な「オールドタウン」論

 「ニュータウン」という言葉に、多くの人は負の印象を抱いているのではないでしょうか。「人工的で画一的」、あるいは少子高齢化が進み空き家や廃校が目立つ「オールドタウン」。それらは実態の一端を捉えているかもしれませんが、きわめて一面的な見方です。

 ニュータウンとは本来、19世紀末に英国の社会改良家ハワードが提唱した、グリーンベルトによって都市部と隔てられた職住近接の「田園都市」として構想されました。ただ日本では当初から、都心と結ぶ単なるベッドタウンとして形成されていきます。

 とはいえニュータウンは、何…

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