
栃木県日光市の杉並木で起きた倒木被害に保険金を支払った損害保険会社が、木を所有していた宗教法人「東照宮」に約930万円の賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(池田知子裁判長)は22日、東照宮の賠償責任を認め、約830万円の支払いを命じた。
倒木被害は、特別史跡と特別天然記念物に指定されている「日光杉並木街道」で起きた。街道の総延長は30キロを超え、1万2千本以上の杉が立ち並ぶ。2023年5月8日、強風のなかで1本が幹の途中から折れ、道路向かいの建物2棟が壊れた。
建物の所有者らは火災保険に入っており、保険金が払われた。保険金を支払った三井住友海上火災保険が提訴し、木の所有者である東照宮の賠償責任が問われた。
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判決は、倒れた木が事故の約8年前に、栃木県の調査で「樹勢がやや衰退し、経過観察が必要」と評価されていたと指摘。周囲の木も多くが腐食していたため、倒木の危険性がある状態だったと認めた。
裁判で東照宮側は「周辺の木々は文化財保護法に基づき、栃木県が管理することになっており、東照宮は免責される」と訴えていた。だが、判決は「史跡名勝天然記念物の所有者は、所有権に制限がありつつも、管理や復旧への関与が求められている」などと判断し、賠償責任を認めた。
判決を受けて、東照宮は取材に「判決書を受け取った後に方針を決めるが、結論には納得しておらず、控訴する可能性が高い」とコメントした。









