
鳥取・島根の両県で、最大震度5強を観測した地震から一夜明けた7日朝、断水が発生した鳥取県西部の南部町では、4カ所に給水車が派遣され、飲料水の提供が始まった。
町によると、6日の地震発生後、旧会見(あいみ)町地区の約1100世帯用の水に濁りが見つかったという。濁りが解消する見通しはなく、復旧のめどもたっていない。
給水車は7日午前7時から派遣され、タンクなどを手にした町民が次々にやって来た。
南部町天萬(てんまん)の給水所では、近くに住む山下正人さん(74)が20リットルのタンク2個を持って来た。断水を経験した2000年の鳥取県西部地震の際に購入したという。
「処分しようかと思っていたが、持っていてよかった。飲料や顔を洗うのに使います」と話した。
地震が起きたときは「びっくりした」。同時に「また断水になるかも」と考えた。余震も続き、前夜は寝られなかったという。「早く復旧してほしいけど、こればっかりはなるようにしかならんわ」とあきらめ顔だった。
別の男性(68)も00年の経験を話した。1週間ほど家の風呂に入れず、水の必要性を痛感したという。ペットボトルの水をケースで買って備えるなど意識は高まったが、「能登の地震の際もつい人ごとのように考えてしまった」。不断の備えが大切なことを強調した。
多数のタンクを持参した会社員男性(43)は7人家族という。トイレ用にと、前夜、浴槽に水をいっぱいためた。「とにかく正しい情報を早く出してほしい。どの地域で断水するのかすぐに分からなかった」と町に注文をつけた。
町によると、水源地が湧水(ゆうすい)のため、地震が起きると水が濁ってしまうことがあるという。今後の地震に備え、ほかの水源も探しているという。
町には給水車が1台しかなかったため、近隣の町や防災協定を結んでいる広島県尾道市などから支援を受けて計6台を確保した。8日も午前7時から町内5カ所に給水車を走らせる。





