川崎市のJFEスチール東日本製鉄所で大型クレーンの解体中に起きた現場崩落事故では、作業員5人が転落して3人が死亡した。約500トンの重りを重機などを使って高所で掘削中に、重りが落下したとみられる。なぜ事故は起きたのか。土木工学や地盤工学に詳しい芝浦工業大の稲積真哉教授に聞いた。
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――どんな原因が考えられますか。
現時点の情報を踏まえると、クレーン本体の老朽化による腐食や使用を重ねたことで起きる「疲労破壊」の可能性や、重りを撤去するときの方法や手順に問題があった可能性が考えられます。
――発注元によると、クレーンの稼働時期は2009年3月~23年8月でした。そこから解体するまで、メンテナンスは行われていません。
港湾部で長期間屋外に放置された場合、塩害で腐食が進みやすい環境です。稼働が終わってからの管理の状態を確認する必要があります。例えばカバーをしていたのか、完全に野ざらしだったのか。もし老朽化が主な原因なら、安全管理上の重大な問題ですが、現時点ではその可能性は低いと考えています。

――今回の解体方法の特色は。
500トン級の重りを撤去するには、足場と仮設の架台を組み、重りを地上まで徐々に下ろすのが一般的ですが、今回は重りが空中にある状態のまま削っていく工法だったと聞いています。削る位置や順序を誤ると予期せぬ荷重が生じ、急激な崩落につながる可能性もあります。
――今後、解明していくべきポイントは。
まず重りがどこから落ちたのか。根元から折れたのか、先端の重りだけが落ちたのかを正確に特定する必要があります。それによって、構造的な弱点や作業手順の問題点が明らかになります。
――元請けの業者によると…






