
8日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続伸し、前日終値から2878円86銭(5.39%)高い5万6308円42銭で取引を終えた。過去3番目の上昇幅を記録した。トランプ米大統領がイランへの攻撃を2週間停止すると表明したことを受け、緊迫していた中東情勢の緩和への期待が高まった。7日の米ニューヨーク商業取引所の時間外取引では、原油価格の指標となる米国産WTI原油の先物価格は急落し、一時1バレル=91ドル台をつけた。同日の終値から一時20%近く下落した。
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トランプ氏はSNSで、エネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の「完全かつ即時、安全な開放に同意すること」を条件に、イランへの攻撃を2週間停止することで合意したと明らかにした。トランプ氏が設定したイランとの交渉期限が迫っていた中、緊張緩和への期待感から、原油価格は下落した。
WTI原油の先物価格は米国東部時間7日午前に、一時約1カ月ぶりの高値となる1バレル=117ドル台をつけていた。トランプ氏が同日朝、「今夜文明全体が滅び、復興することは決してないだろう」とSNSに投稿したことなどを受け、情勢の緊迫化が意識されていた。同日の終値は、前日比0.48%高の112.95ドルだった。
こうした流れを好感し、8日の東京株式市場で日経平均は前日終値より957円高い5万4386円で取引が始まった。取引開始直後から上げ幅を広げ、一時、2900円超高い5万6400円台をつけた。米国とイランの攻撃停止の合意により原油価格が下落し、経済環境が好転するとの見通しから幅広い銘柄に買いが入った。
東京外国為替市場では前日夕より1円ほど円高ドル安が進み、一時、1ドル=158円台前半をつけた。8日未明には、一時1ドル=160円台まで円安ドル高が進んでいたが、原油価格の下落を受けて円を買ってドルを売る動きが広がった。東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは下落(債券価格は上昇)し、前日より一時0.050%幅低い2.355%をつけた。
野村証券の沢田麻希氏は「停戦期間の2週間に米国とイランが歩みよる停戦案が示されないかぎり、今後も紛争が長期化する可能性も残されている。即座に緊張緩和につながるかどうかは不透明な状況だ」と述べた。
さらに、原油価格の動向について、「ホルムズ海峡の安全が確保されても、海運が通常運航に戻るには2カ月必要という見方もある。湾岸地域の石油施設の約3分の1が攻撃によって損傷したとされ、復旧には数カ月を要する見込みだ」と指摘。「原油の価格や供給が紛争前の水準まで戻るかは不透明で原油価格の高止まりが続く懸念が残る」と話した。






