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売春防止法の成立によせて、「売春のない日本を」と呼びかける旧労働省のポスター。同時期に労働省がつくったリーフレットには「独立性が乏しく、誘惑に負けやすい」など、売る側の「婦人自身の問題」がクローズアップされていた=一般財団法人女性労働協会女性労働アーカイブ提供

連載「買春は暴力」⑤

 東京はアジアの新しいセックス観光都市――。「東京に行ったら、合法的に安く若い女性と性行為して遊べると、世界の新聞やテレビが残念ながら報道している」

 5月の衆院内閣委員会。質問に立った山井和則議員(立憲民主)は、こう投げかけた。

 女性を「買い」に、新宿・歌舞伎町を訪れるのは日本人だけでない。支援団体によると、今も客の多くは日本人だというが、路上に立つ女性たちを買いに来る男性たちの様子は国際的に報じられている。山井さんは、外国人による「買春観光」をなくすためにも、現在の売春防止法(売防法)を見直し、「(検討会を設置して)買春防止法の制定を議論していただけないか」と法務省に迫った。

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衆院予算委での山井和則議員=2025年9月19日午前9時44分、岩下毅撮影

 ホストクラブで飲食をした女性が借金を背負わされ、その支払いのために売春などを強いられる、いわゆる「悪質ホスト問題」に取り組むなかで、積み残した課題として売防法に関心を持つ。

 2022年6月、山井さんは、女性たちへの支援活動をする団体のスタッフと歌舞伎町を歩き、衝撃を受けた。

 「買う側を取り締まる国も増えるなか、日本では買ってもセーフだという認識が世界中で広がっている」と危機感をあらわにする。

 なぜ処罰の対象が売る側に偏るのか。

 1956年に制定された売防…

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