国谷裕子さんと歩くSDGs ソーラーシェア編③
田畑の上に太陽光パネルを設置し、農産物と電気を同時につくるソーラーシェアリング。ジャーナリストの国谷裕子さんが、SDGs(持続可能な開発目標)に合致すると注目する取り組みだ。その多面性は「農業×再エネ」にとどまらない。もう一つの先進地を訪ねた。
SDGs 国谷裕子さんと歩く
気候変動や貧困、食料危機など世界規模の問題の解決を目指し、国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)。ジャーナリストの国谷裕子さんと各地を歩き、私たちと地球の未来のために何ができるかを考えます。
環境価値を高めて地域づくり 非常時には電気の炊き出しも
千葉県匝瑳(そうさ)市にある市民エネルギーちば株式会社(みんエネ)には、国内外から視察が後を絶たない。
東日本大震災で起きた東京電力福島第一原発の事故を機に、市民発電所づくりに動いた9人が、2014年に立ち上げた。独学で設備を組み立て、耕作は地元の農家に依頼。資本金90万円で始めた事業は、グループ全体で5億円を超えるまでに成長した。
売電先には、パタゴニアやサザビーリーグといった環境価値を重視する企業や、東京都千代田区などが名前を連ねる。千葉銀行やENEOSホールディングスなどの出資で実現したソーラーシェアリング(2.7メガワット)は、ごみが不法投棄されていた耕作放棄地を再生した。今は大麦と大豆を栽培する。

最大の特色は、売電収益の一部を地域の活性化にあてている点だ。古くからの一帯の呼称を冠した「豊和(とよわ)村つくり協議会」をつくり毎年、約450万円を拠出。収穫祭の開催やこどもの居場所づくり、都市住民との交流事業、移住者支援などを展開する。
「電気の炊き出し」を合言葉…









